母親との世間話でSpotify CEOのニュースを知る。*1
すぐに頭にピンと来て、スマホでSpotifyの退会方法を調べ、20分後にはアカウントを削除した。こういうことはスピードが大事だと思う。
ピンと来た直感をうまく説明することは今の私には難しいけど、まずこれはSpotifyに対するボイコットではない。そうではなくて、ストリーミングサービスによっていつでもどこでも気軽に音楽が聴けてしまうことが、便利であればあるほど嬉しいという暮らし方自体が、大きな流れとして、空気として、軍事企業を後押しすることになっている。なんとなくそんな気がした。なんとなくではあるけど、このなんとなくこそが大事なんだと思う。そしてもう一つ、軍事産業を後押しすることが悪だから辞めるのではなく、その流れに乗らない方が私は楽しいだろうという直感もあった。正義のためにではなく、私が気持ちよく過ごす、ただそれだけのために。
自分が気持ちよく過ごすために素直でいる、そのことに全力を尽くす。それはとても政治的なことだと思う。
母親はこれからもSpotifyを利用すると言う。それも政治的な選択だ。
他のサービスに移行するわけでもないので、聴ける音楽はずいぶん限られてしまう。それでいい。無限に音楽を聴くことができない方が豊かだと思う。
アカウントを削除したらSpotifyからお別れのメールが来て少ししんみりした。Spotifyのおかげで好きだった音楽やこれから好きになる音楽に触れることができて、楽しいPodcastも聴くことができた。Spotifyに心からのありがとう、そしてさようなら。
