水出しの加賀棒茶を飲む。ほうじ茶って好きだ。喫茶店のメニューにコーヒーはあるけどほうじ茶はなかなか無いよなあと話すと、最近はほうじ茶スイーツが流行ってるからお店によってはほうじ茶も出してるところもあると父が言い、この加賀棒茶も最近流行ってるらしいと母が言う。そうなん？ぜんぜん知らなかった。二人とも遊びに出かける機会はあまりないはずなのにどうして知っているんだろう。
晴れたので溜まっていた洗濯物を干し、食器を洗う。昨日マツコの知らない世界で80年代アイドルソングが取り上げられ、斉藤由貴の『卒業』なんかも流れていて、それで同じく斉藤由貴の『AXIA〜かなしいことり〜』が聴きたくなったのでお皿を洗いながらスマホで再生する。歌い出しで「ごめんね」と言う割には本気で悪いと思ってなさそうな歌詞が良い。ルールがどうあれ胸に湧きおこる純粋な好意にたいして、あくまで自分本位に正直であろうとする「わたし」の清々しさに感服する。
晩ごはんを食べながら犬の世話をしていると不意に「家を出たい」と閃いてしまい、気分が落ちこむ。過去の私が犬を飼いたいと主張したおかげで我が家にやってきた犬の介護をしたいという気持ちと、プライベート空間がない実家を出て早く一人暮らしをしたいと思う気持ちの板挟みになり、パニックで泣く。これは考えても仕方ないから普段は考えないようにしていることで、一度思いついてしまうとなかなか頭から離れてくれない。こういう時はいったん冷静になってから今できることを具体的に考えるに尽きる。
