メルカリで建築関連の文庫本を買ったら、コルビュジエの別荘の図面をプリントした自作のブックカバーがついた状態で届いた。カバーには綺麗な折り目がついてミリ単位で本の大きさに合わせてあり、繊細な作業だったことが伺える。ひと目見て、おしゃれ！出品者にとっては大した手間ではなかったかもしれないが、それにしてもほとんど利益の出ない価格設定でわざわざこんな丁寧なことをする人がいるのかと、打ちのめされた気分になった。もちろん良い意味で。自分がガサツな性格をしているぶん、「感じのよさ」にこだわりを持ってモノを扱う人にとても憧れるし、自分とはまったくちがう生き物のように感じたりもする。
寝る前に犬を外に出してほんのすこしだけ道路を歩かせた。歩くと言っても歩行器に乗せて手でおしりを支えてあげてようやく数歩踏み出すくらい。ここのところ家族や自分自身のこころとからだの疲れに気をとられてばかりで犬の老いの進み具合をあまり意識していなかったが、考えてみれば春ごろには自力で歩くことができていたし鎮静剤を飲ませればそれなりに長い時間眠っていたと思う。この2ヶ月前後で一気に弱ってしまったことにならないだろうか。
